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インターネットで調べてみると、「リクシルのトイレは詰まりやすい」というような内容をちらほら見かけます。リクシル(LIXIL)と言えばTOTOと並ぶ、水回り機器の国内2大メーカーの一つです。そのリクシルのトイレが詰まりやすいなんてことが本当にあるのでしょうか?今回は「リクシルのトイレが詰まりやすい」ということに関して、そのようなことが言われる様になった要因や詰まらせない為の予防法、詰まった時の対処法などを詳しく解説して行きます。
目次
まず始めに、リクシルのトイレが詰まりやすいという事実はありません。
リクシルのトイレが詰まりやすいという情報は事実無根の間違った情報になります。それでは何故、このようなことが言われる様になったのでしょうか?それは2つの要因が重なったことによって起こったと考えられます。では、その要因を見て行きましょう。
リクシルのトイレが詰まりやすいと言われる要因として考えられるのは以下の点になります。
先ずは「古いトイレを新しいトイレに交換したら詰まりやすくなった」という点について解説して行きます。トイレもいつかは限界が来る為、古いトイレはどこかで必ず新しいトイレへ交換をすることになります。古いトイレと新しいトイレを比較すると違いは見た目だけでなく、機能面でも大きな違いがあります。
便器の表面に汚れが付着しにくいコーティングがされていたり、便器のフチが無くなっていて汚れが溜まりにくくなっていたりと、いくつかありますが一番の違いとも言えるのが「水量の違い」です。この節水機能は、水道料金を削減できるというメリットがあります。しかし一方で、水量が少ないことによって「今までと同じ使い方をしていたら詰まりが起きやすい」というデメリットもあります。
今の新しいトイレはどのトイレも節水型で、古いトイレと比べると1/3から1/4程度の水量に抑えられています。
古いトイレは節水型トイレと比べてタンクが大きく、3倍から4倍の水量があります。それだけの水量があると多少、排泄物が多くてもトイレットペーパーが多くても水量で流し切ることが出来ます。
トイレの使い方は何年も使ってきた古いトイレに慣れているので、交換した節水型トイレでも同じような感覚で流してしまいます。流すものの量が多いと水量が足りずに簡単に詰まってしまうのです。この様にして、古いトイレから新しいトイレに交換した時に「詰まりやすくなった」というという声が上がって来るのです。
次に「リクシルトイレは設置数が多い」という点です。リクシルは国内大手のトイレメーカーでもあり、リクシルのトイレは至る所に設置されています。もちろん古いトイレから新しいトイレに交換する時も多くの現場でリクシルのトイレが選択されています。
古いトイレから新しいトイレに交換する時、新しいトイレをリクシルのトイレにするケースが多く出てきました。
居住者にしてみれば、トイレが詰まった時に「今までは詰まったことが無かったのにリクシルのトイレに交換したら詰まった」と思ったとしても仕方がないのかもしれません。
トイレの設置数が多いことにより、このような事象が数多く生まれた結果、「リクシルのトイレは詰まりやすい」と言われる様になってしまったのだと推測されます。
節水型の新しいトイレもちゃんと流れる水量に設計されているので、普通に使っていれば詰まることはありません。
言葉のニュアンスは難しいですが、水量の多かった古いトイレと比べれば新しい節水型のトイレは詰まりやすいと言えますが、新しいトイレも普通の使い方をしていれば詰まることはないので決して詰まりやすいトイレではないということです。古いトイレが水を大量に使って普通以上に流せていただけという見方も出来ます。
ここで間違ってほしくないのは「新しいトイレは詰まりやすいという事実はない」ということです。
節水型トイレを使用する時に、この様な使い方をしていればまず詰まることは無いという予防法とも言える使用方法をご紹介します。
トイレタンクのレバーには「大」「小」の切り替えがあります。「大」はタンクの満水を使ってトイレを流すのに対し、「小」はそれよりも少ない水量に設定されています。節水型のトイレは「大」の水量で排泄物やトイレットペーパー等の物体を流すように設計されているので、「小」の水量だと足りずに詰まってしまうことがあります。排泄物やトイレットペーパーを「小」で流すのは節水の意識があるからだと思いますが、節水型トイレは名前の通り、普通に使用していても節水効果があるので、それ以上の節水は詰まりのリスクがあるということを知っておきましょう。基本的に「小」では排泄物やトイレットペーパーを流さない様にしましょう。
もし排泄物の量が多い時は2回に分けて流すと詰まりのリスクを抑えられます。例えば、排泄物だけで1回流し、トイレットペーパーだけでもう1回流すという感じです。何回も流すと水道代が勿体ないと思う方もいるかもしれませんが、実際はほとんど変わりません。
例えば、水道料金を1ℓ0.15円で計算した場合、節水型のトイレタンクは4ℓ弱なので、もう1回流しても0.6円プラスになるだけです。それよりもトイレが詰まって業者を呼べば、最低数千円の修理代がかかるので、どちらが経済的かは言うまでもないですよね。
この2点を意識するだけで節水型トイレの詰まりリスクは大きく下がります。ぜひ、取り組んでみてください。
もしお使いのトイレットペーパーがダブルやトリプルの場合は、シングルにすると良いかもしれません。
リクシルのトイレを使っていて詰まった時の対処法は
のどちらかででしょう。
詰まり原因にもよりますが、排泄物やトイレットペーパーの詰まりであれば、先ず自分でラバーカップ等を試してみるのが良いでしょう。
トイレットペーパーや排泄物等の軽度の詰まりであれば充分DIYで直すことが出来ます。
トイレ詰まりが起こったら、まずそれ以上水を流すのは止めましょう。
オート洗浄機能がついてる場合は電源をオフにするかコンセントを抜いておくと良いでしょう。
水位を調整する時は、灯油ポンプでバケツ等の容器に汚水を移しましょう。ラバーカップ(真空パイプクリーナー)のゴム部が浸る位にするのがベストです。
セットしたらゴム部をゆっくり押します。勢いよくやると汚水が跳ねるので注意して下さい。
何回か繰り返し行ないます。何回やってみても水位が引かない場合は違う原因の場合もあるので一旦止めましょう。
バケツで水を足しても水位が上がらないようならレバーで水を流してみます。※水位が減ったからと言ってすぐレバーで水を流さないように気をつけて下さい。
解消できない場合は水道業者へ連絡しましょう。
固形物や別の原因の場合は状況を悪化させてしまう場合があります。
もし自分で試しても直らなかったら水道修理業者へ依頼するのが効果的な対処法です。
また、詰まりの原因が排泄物やトイレットペーパー以外の物、もしくは全く原因がわからない場合はDIYで直そうとせず、早めに業者へ連絡しましょう。
トイレの排水口から見える部分にあれば手で取り除く事ができるかもしれませんが、そこにない場合は便器を取外してみる必要があります。
勾配が悪くなっていて排水管の途中で排泄物やトイレットペーパーが滞留してしまったり、汚水桝が破損したり陥没したりでちゃんと機能しなくなってる場合に起こります。トーラー機や高圧洗浄機での作業や状況によっては排水管工事をしないといけない場合があります。
またメーカーさんに連絡される方がいらっしゃいますが、トイレ詰まりの多くは流すものの量が多すぎたり、流してはいけないもの(固形物など)を流したりした時に起こりますのでトイレ自体は壊れていません。
リクシルのトイレには基本的に2年の保証期間が付いていますが、保証期間内に詰まったとしても対応してもらえないでしょう。これはリクシルに限らず、他のメーカーでも同じです。
「リクシルのトイレが詰まりやすい」という噂は間違いです。
リクシルに限らず、どのメーカーでも新しいトイレは節水型なので古いトイレと同じ使い方をしていたら詰まりやすくなります。
ただし、節水型トイレでも普通に使っていたら、まず詰まることはありません。トイレが詰まるか詰まらないかは便器やタンクなど機器の問題では無く、使い方の問題であることがほとんどです。