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トイレの詰まり症状で「少しずつ流れる」という症状があります。
この少しずつ流れるというのは一体どういう状態なのでしょうか?「トイレが詰まっている」それとも「少しずつ流れているから詰まっていない」と判断が分かれるところかもしれません。
今回はこの症状について、水道修理のプロが専門知識と数多くの現場体験から得た情報も織り交ぜながら紹介して行きます。
この症状で悩んでいる人もきっと一発解決できるはずです!
目次
まず、結論からお伝えしますが、トイレが少しずつ流れるという症状は完全に詰まっています。
この少しずつ流れるという症状で良くあるのが、「便器に水が溜まっていたのに時間が立ったら水が減っていた」という状況です。
砂時計の砂の様に便器に溜まっていた水が排水管にポタポタ流れて減っただけで、何かが改善したわけではありません。
水の流れが多少あったとしても、正常に排泄物やトイレットペーパーが流せない状態は全て詰まっているということです。
いくら「水が流れている、詰まっていない」と言ってもトイレが使えなければその考えは間違っているということになります。
トイレが少しずつ流れるという症状は「詰まっているので対処が必要」ということを知っておいてください。
それでは何故、トイレが少しずつ流れる症状の時に「詰まっていない」と判断をする人がいるのでしょうか。
そこには「お金」に起因した心理があると考えられます。
間違った判断に陥りやすい心理とはどういう状態なのかを見て行きましょう。
トイレが詰まると水道業者に修理を依頼しなければなりません。業者に修理をすればそれなりに費用がかかります。
ここで考えやすいのが「修理にお金がかかるは嫌だな」ということです。
そんな考えの時に便器内の水が少しずつ流れていたら「まだ流れている、詰まっていない」と思ってしまいがちです。
これは「詰まっていなければお金がかからなくて済む」と思うのでこのような考えになります、しかしこの判断は間違っています。
自分で詰まりを認めなくても実際は詰まっているので、最終的には水道業者を呼ぶことになります。
後回しにすればするほど詰まりの状況も悪くなって、結果、修理費用が高くなったということが良くあります。
水のトラブルに限らず、住宅のトラブルは予定していない急な出費になるので、「回避したい」と思う気持ちはわかりますが、直さなければ生活がままならなくなるのも事実です。
特にトイレ詰まりの様に直さないと生活ができないものは、優先順位を高く捉えて判断することが大切です。
トイレは詰まっているけど少しずつ水が流れるという症状は、大きく分けて3つの原因が考えられます。
それでは以下の表をご覧ください。
症状 | 便器内の状況 | 可能性の高い原因 |
---|---|---|
トイレの水が少しずつ流れる | ・流すと一気に水が溜まってなかなか引かない ・時間経過と共に少しずつ水位が下がる |
・ペーパーによる軽度の詰まり |
・流すと一気に水は溜まるが、水が引くのも早い ・水は流れるがペーパーは流れない |
・固形物落としによる詰まり | |
・流れに勢いが無く、ゆっくり流れる ・連続で流すと詰まる |
・外部汚水マス、下水管の詰まり |
トイレの水が少しずつ流れるという症状も、原因によって水の流れ方に違いがあります。
それでは一つずつ見て行きましょう。
<ペーパーによる軽度の詰まり>
これはトイレットペーパーが一時的に詰まっている状態です。
トイレットペーパーは水が浸透するペーパーです、詰まりとなって便器に溜まった水の栓をしているトイレットペーパーに浸透した水は、少しずつ排水管へ流れて行きます。
水が引く時間は詰まっているペーパーの量によっても変わりますが、おおよそ10分~30分位といったところです。
この症状は、一旦トイレを離れて他のことをして、再びトイレを見た時に「水が無くなっている」と驚くことが多いようです。
<固形物落としによる詰まり>
トイレに落としてしまう固形物は様々な物があります。
良くトイレに落としてしまうのが「検尿カップ」「オモチャ」「芳香剤の蓋」などです。
トイレに落とした場合、ほとんどの物が便器内に引っ掛って詰まりとなります。
便器内の排水管の大きさは、狭い所だとゴルフボール位の大きさです、狭いですよね。
なのでゴルフボールの直径よりも大きな物はまず詰まると思って良いでしょう。
固形物落としによる詰まりの場合は固形物の大きさで便器を抜けずに引っ掛かりますが、排水管と同じ形の物でない限り、固形物の周辺には隙間が沢山あるので、水はその隙間から流れて行きます。
なので、トイレを流した時に固形物が邪魔をして便器に水が溜まりますが、隙間から水が流れて行くので、比較的すぐに水は無くなります。
<外部汚水マス、下水管の詰まり>
外部の汚水マスや下水管で詰まりがある場合は、便器から詰まりのある場所までそれなりの距離があります。
距離があるということはそれだけ排水管内に空間があるということでもあります。
排水管内に空間があるのでトイレで流した水はその空間が水でいっぱいになるまでは流れて行きます。
ただし、水を勢いよく排水する為には空気の流れが必要であり、勢い良く空気が流れなければ水の勢いも弱まります。
汚水マス、下水管詰まりは出口が塞がっているので、空気の流れは起きず、排水の勢いも弱くなり、ゆっくり少しずつ流れるという症状になるのです。
トイレが少しずつ流れる場合は詰まっているので対処が必要です。
「一刻も早く水道業者へ連絡」が基本ですが、「一旦放置する」という選択をした方が良いケースもあります。
ただしほとんどの場合、放置をすると症状が悪化しますので「一旦放置をするケース」と「放置をしてはいけないケース」の見極めが大事です。
これは放置をした場合のメリットとデメリットを知ると分かりやすくなります。
まずは以下の表を見てみましょう。
放置した時のメリット | 放置した時のデメリット |
---|---|
・自然に詰まりが解消することもある | ・詰まり症状がより酷くなる(強固になる) ・修理費用が高くなる ・放置している間はトイレが使えない ・悪臭が上がって来ることもある |
こうして見ると放置した時のメリットとデメリットには偏りがありますね。
メリットは「放置している間に直るかもしれない」というということですが、この可能性があるのは「ペーパーによる軽度の詰まり」だけです。
他の症状の時に放置しても直りませんので間違えないようにしましょう。
ただし、ペーパーによる軽度の詰まりの時も放置して直る可能性はかなり低いです。
イメージとしては10回中、1回あるかないかと言った感じです。
時間を「1時間」と決めて放置し、その時間を超えても変化が無ければ対処をして行くというのが良い方法だと思います。
一方、デメリットは全ての「少しずつ流れる」という症状が対象です。
詰まりの症状が酷くなる(強固になる)というのは、詰まりの密度が高くなったり引っ掛かりが強くなったりするということです。
極端な例で言えば、最初は柔らかいトイレットペーパーも放置して時間が経つと紙粘土のようになると言った感じです。
もちろん、強固になっている方が解消作業は大変になる為、修理費用も高くなります。
あと、放置している間は単純にトイレが使えません。
また、水位が下がって封水が切れると悪臭が上がって来ることもありますので、これも大変です。
放置している時にはやってはいけないことがあります。
それは放置している最中にトイレを使うということです。
間違いなく症状が悪化し、修理費用も高くなりますので気を付けてください。
こうやってメリット、デメリットを見て行くと放置しても良いケース、放置してはダメなケースが分かりますね。
まとめると「少しずつ流れる時のトイレ詰まりを放置してはダメ!ただし、ペーパーによる軽度の詰まりの時のみ、1時間放置しても可」という感じです。
ここでは簡単対処法を紹介しますが、先程の放置に関する内容の続きと思ってください。
なので、ペーパーによる軽度の詰まりの時のみ行える簡単対処法となります。
それ以外のケースで簡単に対処できる方法はありませんので、業者への連絡一択となります。
ペーパーによる軽度の詰まりの時に行う簡単対処法は「スッポン(ラバーカップ)を使う」ことです。
軽度のペーパー詰まりであればスッポンはとても有効な方法で、ほとんどこれで直ると言っても良い程です。
もしスッポンで直らない場合は「使い方を間違っている」か、「軽度のペーパー詰まりでは無い」かのどちらかです。
それではスッポンの正しい使い方、ポイントを紹介します。
あと、自分で作業をする時は見切りを早くすることも大事です。
3分なら3分、5分なら5分と決めて作業をして、それでダメなら業者へ連絡するという感じですね。
判断が遅れて作業をし続けると、ただ疲れるだけでなく状況を悪くしてしまうこともありますので注意しましょう。
直らない場合やペーパー詰まり以外の症状の時は、業者に連絡することになります。
現場を見てもらってプロの見解を聞くことが一番確実です。
ただし、様々な水道業者があるので1社だけの見解を鵜呑みにせず、3社は見てもらうようにしましょう。
トイレが少しずつ流れるという症状は、溜まっていた水が減るという変化はあるものの、詰まりのトラブルが起きていることに変わりはありません。
決して「水が流れてるから詰まってない」などと思わないようにしましょう。
お困りの際は気軽に住まいる水道までご相談ください、住まいる水道は出張、見積もり無料で行っていますので、いつでも駆け付けます。